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さすらいの天才不良文学中年

さすらいの天才不良文学中年

野球あれこれ 山井大介

2008年セ・リーグ、ペナントレース予想

 プロ野球もセリーグが開幕し、1日6試合が開催されるようになると、球春を実感します。

 さて、本日は、関ネットワークス「情報の缶詰」08年4月号に掲載の「2008年セ・リーグ、ペナントレース予想」をお送りします。

 なお、この予想は3月14日時点で書いたものです。よって、ジャイアンツの開幕3連敗は異変ではありますが、いずれは実力を発揮しましょうし、今年の台風の目はヤクルトになる可能性が出て来ました。いずれにしても今後どうなるか、楽しみです。


カープビール


2008年セ・リーグ、ペナントレース予想


 今年もプロ野球が始まる。おいらは、毎年、この時期が一番好きである。それは、おいらの贔屓のチームが優勝するかも知れないという熱病に取り付かれるからである。しかし、その淡い夢は、いつも5月の連休には終わっているのだが。

 まあ、この時期の無礼講ということで、今年のセ・リーグのペナントレースの大胆予想をしてみよう。

1.戦力は巨人と中日が抜きん出ている

 野球は投手力、打撃力、機動力を合わせた総合力の戦いである。監督の手腕、選手のモチベーションなども総合力の中に入る。そうは云っても、野村監督ではないが、監督の采配ミスで負ける試合はあっても、監督の采配で勝つ試合など年間数試合もない。

 それは、近代野球のほとんどが投手力で決まるからである。一流の投手が投げると、強打者であってもそうそう打てるものではない。そうなると、カネの力に任せて投手力を補強した今年の巨人は手強い。

 まず、各チームの投手力を分析してみよう。

巨人:上原、内海、グライシンガー、金刃、高橋尚、木佐貫、久保、野間口、クルーン

中日:川上、中田、朝倉、山本昌、山井、吉見、佐藤、小笠原、岩瀬

阪神:安藤、福原、金村、下柳、岩田、ボーグルソン、アッチソン、上園、ジェフ、久保田、藤川

横浜:三浦、寺原、土肥、工藤、吉見、小山田

広島:大竹、ルイス、長谷川、青木高、宮崎、前田健、高橋建、永川

ヤクルト:川島、石川、館山、村中、増渕、加藤、高井、佐藤、五十嵐

2.では、どちらが優勝するか

 ここで、忘れてならないのは、球場の大きさが投手力を助けるということである。つまり、広い球場だと打たせて取ることが可能となるのだ。昔、広島にミンチーという投手がいた。打たせて取る投手で、狭い市民球場だと外野フライが皆ホームランになって散々であった。しかし、広い千葉スタジアムに移籍すると一変し、水を得た魚のように勝ち星を積み上げていた。

 何が云いたいか。東京ドームは狭いし、ホームランが出やすい球場なのである。そこを本拠地にする巨人の投手と較べて、広い名古屋ドームをバックにする中日の方が投手力で優れるということである。

 次に、采配ミスは原監督の方が多い。昨年も不可解な打者起用や投手の交代時期ミスでスポーツ新聞の見出しを賑わせたものである。それに対し、日本シリーズであわや完全試合の達成かと思われた山井を簡単に交代させるなど、落合監督は勝つための采配を知っている。

 しかも、巨人はこの戦力である。新たにラミレスも加わり、大砲もずらりと並んだ。これで優勝出来なかったら、監督の責任としか考えようがない。そこが問題である。そのプレッシャーだけで、原監督の采配は狂う。

 恐らく、昨年同様、落合中日は2位狙いで、クライマックスシリーズで優勝すれば良いと作戦を立てているのではないか。それでもぶっちぎりで首位の座にいるかも知れない。優勝は、中日か巨人だが、中日に分がある(ただし、落合中日の野球は勝つだけの試合のため、ドキドキハラハラがない。だから、面白くない)。

3.阪神は何故優勝出来ないか

 中日、巨人を脅かすチームは阪神だろう。このチームの投手力は侮れない。ただし、先発の柱(それをエースと呼ぶ)がいないのだ。もし、今年、グライシンガーや黒田が入団していたとすれば、間違いなく優勝候補だったはずだ。

 だから、優勝は出来ない。

 しかも、平気で10連敗するチームである。投手が頑張ると打線は湿る。打線が踏ん張ると、投手は打ち込まれる。フロントは現場を知らない。それに贔屓の引き倒しの阪神ファンである。阪神ファンには野球の素人が多いが、現場の選手の中にもプロ意識が欠如している選手が多いのではないか。野村監督はよくもまあ3年間我慢したものである。阪神は優勝争いも出来るが、最下位争いも出来るという不思議なチームである。

4.横浜、広島、ヤクルトは最下位争いか

 横浜は抑えのエース、クルーン(巨人)が抜けた。広島は投打の要である、黒田(大リーグ)と新井(阪神)が抜けた。ヤクルトも同様にグライシンガー(巨人)、石井(西武)とラミレス(巨人)が抜けた。口の悪い人は、広島とヤクルトを人材派遣球団と呼ぶ。

 しかも、3チームとも戦力の抜けた穴が塞がっているとは思えない。ただし、それぞれのチームには有力新人や補強外人が入団している。しかし、景気の良い話しは今のうちだけである。問題は、いずれも実績がない選手ということである。そういう選手を計算してはならない。

 また、広島は3月始めのオープン戦で社会人チーム(オール広島)と戦って、あわや負けるところであった。残念だが、今年も最下位争いは免れないだろう。

 ただし、この3チームにもAクラスに入る可能性が残されていない分けではない。それは、今年が北京オリンピックの開催年であるということである。一流の選手は、今年の夏、北京に遠征する。その間も日本のプロ野球は開催される。巨人、中日、阪神の看板選手は北京にいるのだ。

 他方で、横浜、広島、ヤクルトは主力選手を温存している(実は北京に行く選手がいないだけだが)。このときを狙わない手はない。セコイと云われるかも知れないが、勝負の世界とはそのようなものである。

 恐らく、昨年の順位の再現で、三つ巴になるのだろうが、新人や新外人の活躍があれば、これらのチームであったとしても3位争いに入り込める余地はある。

 以上、セ・リーグの順位予想は、

優勝 中日または巨人 3位 阪神 以下Bクラス 横浜、ヤクルト、広島の三つ巴 なお、日本シリーズ出場は中日を予想

<付録>パ・リーグの順位予想

優勝 ソフトバンクまたは日本ハム 3位 千葉ロッテ 以下Bクラス 埼玉西武、東北楽天、オリックスの三つ巴 なお、日本シリーズ出場はソフトバンクを予想


横浜スタジアムに行ってきたぞ

 ひょんなことから先週の「横浜巨人戦」の内野自由席チケットが手に入った。


横浜スタジアム1


 カープ戦ではないので迷ったのだが、考えみれば横浜スタジアムには久しく足を運んでいない。いや、久しくどころではない。おいらが独身時代に「大洋広島戦」を見て以来ではないか。約30年前のことである。

 そこで、ベイスターズの応援にいそいそと出掛けた。木曜日の夕方、JR関内駅に到着である。

 実は今、自分への投資として横浜の某セミナーに通っているので、先日も横浜スタジアムのバックスクリーン上にたなびく阪神タイガースの旗を見たばかりである。


タイガースフラッグ


 一塁側内野席入場口に行く。


横浜スタジアム2


 試合開始時はまだ明るい。中に入ると横浜スタジアムの内野自由席の勾配が急であることに驚く。

 そのお蔭かも知れないが、真上からダイヤモンドを見降ろしているような気分になり、迫力がある。


横浜スタジアム3


 チアガールも奮闘。


横浜スタジアム4


 当日は修学旅行の学生も団体でいた。

 しかし、残念なことに空席が目立ち、翌日の新聞で入場者数を確認したところ、19,279人。おいおい、ジャイアンツ戦でこの数字かよ。

 試合はジャイアンツのワンサイドゲームで、おいらの声援虚しく、4回終了時点で横浜は9対2と圧敗。

 弱いチームの負け方の典型である。四球でランナーを出し、エラーで点を与える。自軍の得点はホームランのみ。選手の層も薄すぎる。全く見ていられない。

 補強していないのだから、誰が監督をやっても負けるだろうと思っていたら、昨日大矢監督が電撃解任された。しかし、今更という感じで、ビジョンのないチームに明日はない。


横浜スタジアム5


 さて、試合に話しを戻す。おいらはやり残していることもあったので、そそくさと球場を後にした。試合の途中経過を示す黒板が入場券発売口に掲示してあるのを発見するのも面白い。ベイスターズは、みのもんたが応援団長であることを初めて知った。


横浜スタジアム6


 再確認したのは、やはり球場に行くことは楽しい。

 野球好きなおいらにとっては、立派なテーマパークである。あれ、ボールパークか。

 次は、カープ戦で3塁側に行こう。


 落合中日の敗因

 今月初め、落合監督率いるセの覇者、中日がパリーグ3位のロッテに敗れた。


レンピッカ 自画像


 この敗因が何かと考えると、原因は落合監督のヘボ采配である。

 と、云っても簡単なことで、落合監督が第5戦を捨て試合にしたことだ。

 ペナントレースならそれでも良かろう。しかし、短期決戦で捨て試合を作ると、勝負の女神を怒らせてしまう。

 捨て試合にしたことで、

1.対戦相手のロッテは、タダで一勝を貰った。
2.中日はもう負けられなくなった。

 と、云うこと以上に、その第5戦で中田投手を晒し者にせずに、早い段階で中継ぎを投入していれば、負けていなかった可能性もあったからである。

 勝負の女神は、これで中日を見限ったのだ。

 実際、その試合では結果的に10対4で負けているが、6点取られた時点で落合監督がピッチャーを変えていれば、6対4まで競っていた可能性も否定できないのである。

 勝負は時の運。

 今の野球は3点までなら、ワンチャンス。4点以上の差でも連打すれば、ひっくり返すことができるのが野球だ。

 だから、中日が終盤3点返して合計4点取ったときは、6対1の段階で捨て試合にしたことを悔やんだはずだ。いや、自分のミスだと落合は慌てたはずだ。

 結局、ナゴヤドームに戻って以降の試合で、そのことがボディブローのように効いたのである。

「あのとき、捨て試合にしておかなければ、勝負の女神はまだ中日に付いていた」と、おいら以上に落合監督は気付いているはずである。

 勝負の女神は、自在には扱えない。まことに野球は難しい。

 さて、以上のように考えるのだが、ドラキチでもある旧友のFさんよ、如何だろうか。


セパ交流戦

 セパ交流戦が一昨日から始まった。早いもので、交流戦も今年で8年目を迎える。


カープ応援団


 この2日間、相変わらず、パリーグの好調さが目立っている。パリーグの7勝4敗1分。何せ、昨年などは78勝57敗9分けとパリーグが大きく勝ち越していた。しかも、過去7年間全てパリーグのチームが優勝している。

 だが、交流戦で良いこともある。パリーグの選手を知ることができるからである。昔はパリーグとの試合はオープン戦と日本シリーズしかなかった。これでは、パリーグの選手を知る機会があるとは云えないだろう。

 さて、何故パリーグが強いかと考えると、近代野球の特質である投高打低と飛ばないボールのせいではないだろうか。パリーグにはそれほど優秀な投手が多いのである。

 だが、今年は違う。パリーグからダルビッシュ、岩隈、和田がメジャーに移籍した。また、杉内とホールトンも巨人に移籍。これによってセリーグに目がある可能性も出てきた。

 ところで、パリーグと云えば、バリバリのメジャー投手であったブラッド・ペニーの去就である。

 ソフトバンクの投の柱としてデトロイト・タイガースから鳴り物入りで入団したが、楽天戦でボコボコに打たれ、1試合投げたのみで帰国してしまった(結局、退団)。

 何じゃ、わりゃ! 日本球界をなめとるんかのぅ!

 このペニー、米メジャーと復帰契約も間近らしく、「アメリカに戻れて最高だぜ」と本人がツイッターでコメントしているという。

 大枚の契約金を分捕り、日本球界が肌に合わない(実は見下げてる)として直ぐに退団する、不良外人がまだいるのである。

 ペニー、彼が今後メジャーで活躍するとは思えない。カープに在籍し、日本球界で研鑽したルイス(テキサス・レンジャーズで開幕投手を務めた)の爪の垢でも飲ませてやりたいのぅ。

 交流戦になるとこういう情報も得ることになるから、また、野球は愉しいのである。


中日・楽天戦が面白い

 中日・楽天戦が面白い。


写楽


 去年までの交流戦では何と云うことはない試合であったが(ただし、星野監督が古巣で戦うという面白さはあった)、今年は違う。

 まず、両監督の因縁である。

 星野監督と高木監督の二人は現役時代から犬猿の仲であったという。しかも、二人の監督の時代は、星野から高木、高木から星野、そして今年から高木の再登板となったのである。それに、二人ともお互いの体制を批判するというおまけまで付いている。

 さらに、鉄拳制裁で有名な星野監督にも引けを取らない、高木新監督の瞬間湯沸器振りである

 だから、先週行われたこの対戦、どちらも絶対に負けられない試合であったはずだ。

 その興味深い結果は、1勝1敗のタイ。

 実は、初日は中日が2回表まで3対1で勝っていたが、雨天で中止(ノーゲーム)。

 二日目(第1回戦)は、楽天が4対0で勝利(楽天3連勝)。

 三日目(第2回戦)は、中日が3対0で完勝となった。

 ところで、鉄拳制裁というと、楽天から追い出された山崎の去就もある。古巣に戻った山崎が楽天を見返せるかであった。

 その山崎も嶋には鉄拳制裁を振るった。嶋が山崎にどういう恩返しをするのかも見ものであった。

 結果は、DHの山崎が2試合で4打数1安打、4打数0安打。古巣を見返したとは云えないだろう。嶋の勝ちであったが、2回戦から右手親指付け根骨折で嶋は登録抹消となっている。

 いやぁ、交流戦はこういう試合があるので見逃せないのぅ。それに「交流戦を制する者は、ペナントレースを制する」というジンクスがある。交流戦で優勝したチームはペナントレースでの優勝争い最右翼候補になるからである。

 しかも、このように滅多に見られない因縁試合があるのである。後半の中日・楽天戦も見逃すことができない。


PS.カープが弱い。

 先週の北海道日本ハムとの第2回戦で9回悪夢の大逆転負けに、カープの弱さが象徴されている(その試合から6連敗)。8回をミコライオで抑え、その裏に3点入れたものだから、9回サファテを使わなかったのだ。

 押えに岩村を使って大炎上し、慌ててサファテを投入したのだが証文の出し遅れである。絵に描いたようなヘボ采配。

 一昨日も4安打と好投していた大竹を7回で見切りをつけ(継投ミス)、結局、9回につかまり勝ちゲームを引き分けにしている。逆に、昨日はバリントンを見殺しにして大敗。

 このままでは、横浜に抜かれて最下位になるのも時間の問題か。もはやカープは監督を代えるしかなかろう。


WBCジャパンは本当に強いのか

 昨日のWBC戦で日本は圧勝した。これで、侍ジャパンはサンフランシスコで開催される準決勝に進出が決まりである。


神宮花火.jpg


 打って良し、投げて良しと、ご同慶の至りであるが、さて、本当に日本は強いのだろうか。

 前回のWBC戦で米国のコーチを務めた中国の監督が、日本には突出した選手がいない旨の評をしていたが、さもありなむである。

 イチローなどの目ぼしい大リーガーが不在であり、阿部や糸井がクリーンアップでは今一つ、破壊力がないように思える。

 しかも、山本浩二監督の采配はお世辞にも名采配とは云えないだろう。

 では、なぜ、ここまで勝っているのか。

 それは、この監督に運が付いているからだと思うのである。

 台湾戦では、「80球ルール」で日本は救われた。あのまま台湾のエースが投げ続けていたら、負けていた可能性が強い。山本監督には運の神様が付いているのだ。

 短期決戦は運を大事にした方が勝つ。今のところ、山本監督はその運を大事にしていると思うのである。

 運は大事だよ。



本当にジャイアンツか

 今日からいよいよ2013年のプロ野球が始まる。


野村監督.jpg


 本当は、既に今週初めにペナントレースのことを書き込んだので、書くつもりはなかった。

 だが、昨日までのマスコミ全てがジャイアンツの優勝を予想していたので、おいらは、本当にそうかと思ったのである。

 繰り返すと、野球評論家は枕を並べて巨人優勝としている。

 しかも、その中身は、「盤石、独走、WBC疲れなし、去年の実績は伊達ではない」などと口を揃えて絶賛である。

 皆が云えば、そのとおりかも知れない。

 だったら、面白い。これを競馬の世界では、銀行馬券と呼ぶ。

 世の中に100%がないことを知らしめるのが、大人の世界である。

 ジャイアンツしか優勝候補にできない評論家諸氏よ。

 キャンプの実情を見て、オープン戦の成績を分析して、やはり巨人かも知れないと思ったとしても、予想屋は「当たってなんぼ」の世界なのである。

 当たり障りのない予想でジャイアンツなら、おいら達のような素人と変わりがない。

 骨のある評論家はいないのかのぅ。

 それとも、ペナントレースが始まる前から優勝チームが本当に決まっているとしたら、おいらはそんな野球なんか見るつもりはない。


今年のカープ

 お恥ずかしい話しだが、昨夜、6試合目でやっとカープの今年の片目が明いた。

 祝! カープの今シーズン始動!

 でも、ねぇ。

 投手力だけではなく、今年のカープは打線も見違えるようになったと野村監督が自画自賛していたのである。


野村監督.jpg


 それが、蓋を開けてみれば、4連敗で最下位。

 この監督は今でも強がりを云っているが、おいらの見立てでは、既に3つの負け試合は監督の采配ミスである(攻撃での無策が1、投手起用のミスが2)。

 今年もカープの問題点は、やはり、監督なのかのぅ。

 だが、まだペナントレースは始まったばかりである。

 プロ野球は短期決戦ではない。野村監督が一喜一憂して無理な采配をすることがなければ、自ずと五分の成績に戻していくことができるはずである。

 幸い、今年のカープはそれができる実力を持っている。

 今はまだ、我慢、我慢。

 おっ、そう云えば、おいらは10日のカープ・ベイスターズ戦では新装なった横浜スタジアムでカープの応援に行く予定である。

 昨年はこの横浜スタジアムでマエケンのノーヒット・ノーラン達成を観ている。ゲンの良い球場である。今年も熱烈なカープファンである強力な助っ人と共に、内野席から念力を送りたい。


山井大介投手へのオマージュ

 気にかかる投手がいる。


1-IMG_9322.JPG


 カープの投手ではなく、中日ドラゴンズの山井大介投手である。華々しい実績を持つ投手である。

 最多勝にノーヒットノーラン、準完全試合の達成である。

 おいらのイメージではまだ若いと思っていたが今年39歳。ノンプロの河合楽器から中日に入団(2001年ドラフト6位、入団当時は25歳)しているので年齢の割にプロの期間は短いのだろう。

 その山井投手で記憶に残るのはやはり準完全試合とノーヒットノーランだろうなぁ。

 10年前の2007年、北海道日本ハムファイターズとの日本シリーズ第5戦(ナゴヤドーム)である。山井投手は8回まで完全試合であったが、9回に降板。抑えの岩瀬仁紀が三者凡退で抑えたことで、レギュラーシーズン中も含めてNPB史上初の継投による完全試合の達成となったのである。

 このとき山井投手から岩瀬投手へ継投をさせた落合博満監督の采配については、驚いたよなぁ。事情が分からないので論評する立場にはないが、おいらだったら継投させている。采配は王道を至高とするのが常だからである。

 また、2013年6月28日の対横浜戦(横浜スタジアム)で、NPB史上77人目のノーヒットノーランを達成したのも記憶に新しい(スコアは9対0)。

 翌年国内FA権を取得し、13勝を挙げ、阪神のランディ・メッセンジャーと共に最多勝、また単独で最高勝率のタイトルを獲得した(36歳で初めて10勝以上を記録したのはNPB史上最年長記録)。オフに中日残留を決断し、36歳と高齢ながらも年俸固定制の3年契約を結んでいた。

 2015年の開幕投手に指名され、開幕戦では期待に応えて7回を投げ3安打1失点と好投したが、同点に追いつかれたのちに延長でサヨナラ負けとなる。これでケチがついたのか、その後は好投しても援護がなく勝ち星に恵まれない試合が続いた。

 今年はその3年契約の最後の年でシーズン開始から二軍であったが、二軍での成績は13試合登板、0勝5敗、防御率7.43と絶不調。だが、あれだけ輝かしい成績の持ち主であるから二軍での登板内容は本番とは関係がない。

 案の定、8月31日の対横浜戦(ナゴヤドーム)で先発し、6回を投げ3安打1失点と好投して今季初勝利。また、一昨日のヤクルト戦でも2勝目を挙げている。

 制球に難があると思われるのが玉にキズだが、先発、セットアップ、ロングリリーフ、抑えと1人4役の何でもござれであり、また、持ち球も140キロ前半のストレートのほか、落差のあるスライダー、シュート、フォークとスポーツ漫画の主人公になってもいいような男である。

 森監督の来季の構想には入っていなかったようだが、この2勝でまだまだ現役の雄姿が見れそうである。もし、中日が見放すのであれば、カープに来て欲しい。プリンス堂林と交換してもいいと思うほどである。

 ドラマを持つ投手、山井大介。長く投げてまた世の中を驚かせて欲しいのぅ。

 通算成績56勝59敗20セーブ32ホールド(17年9月12日現在)。防御率3,66(昨年度末通算)。


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